アムトラックの旅はびっくりするくらい楽しいぞ!
アメリカと言えば横断、横断と言えば鉄道、鉄道と言えばアムトラックでしょう!
というわけで、念願かなってアムトラックによるアメリカ大陸横断を果たしてきました。
基本的には快適な旅だったのですが、なにせ初めてのアムトラック。あれこれ勝手がわからず右往左往したので、乗車記の形で旅のTipsをまとめておきます。
ネットには色々と情報が転がっているのですが、アメニティや車内でのマナーなど、肝心なところが今ひとつわからないんてすよね~。
というわけで、実際にアムトラックに乗車したい人・どんな旅になるのか知りたい人向けに、ルールやマナー、設備の解説を中心にして話を進めていきたいと思います。
旅の様子や他のお客さんとの触れ合いについては、Twitterにて時系列でまとめてありますので、それを引用する形で別記事でまとめます(後日公開)。
公開されましたら、そちらもぜひお読みくださいね。
ロサンゼルス・ユニオンステーションでチェックインする
私が乗車したのはロサンゼルスからシカゴまでを約40時間で走破する「サウスウエストチーフ」号です。
途中アルバカーキで1時間停車するくらいで、ほぼ乗りっぱなし・食堂車で食べっぱなしという鉄道とアメリカ飯三昧の旅になります。
ロサンゼルス・ユニオンステーションからの発車時刻は午後6時ですが、4時半くらいにはチェックインしておいたほうがいいと思います。
アムトラックのチエックインカウンターは駅構内の目立たない場所にあります。コンビニ脇にある通路を通って、レンタカー屋のカウンターに向かって左側です。
ここでチケットとパスポートを見せて、預け入れ手荷物があれば預けます。私が乗った寝台車(ルーメット)の場合は50ポンドまでオッケーです。
ちなみに荷物は預けずに車内に持ち込むことも可能ですが、列車は基本的に2階建てで、階段がビックリするほど狭いので、なるべく預けてしまったほうがよいでしょう。
(手荷物置き場は1Fにあるのですが、階段が狭すぎて2Fまで持って上がるのは無理。狭いデッキで荷物を開かないといけません。私は別の小さなカバンに2日分の服や本を入れて持ち込みました)
預け入れの際には「下車するシカゴまで荷物は取り出せません。薬などは入っていませんか」といったことを聞かれます。問題なければ、渡されたネームタグに名前を書いて荷物を渡し、チェックインは完了です。
ユニオンステーションのコンビニと薬局と旅行アイテムについて
チェックインが終わったら駅でお買い物をしましょう。
気になるのは薬と旅行グッズですよね。軽くですが現地で調べたことと、感じたことを書いておきます。
まず、ユニオンステーションにはドラッグストアはなく、コンビニのような雑貨屋しかありません。
(ここは数年前までファミリーマートだったのですが、今は地元資本のようです)
特筆するような商品はないのですが、睡眠薬・風邪薬・胃薬と、列車の旅に必要そうな薬を箱・バラで売っています。価格も良心的なので、万が一に備えて買っていくとよいと思います。
また、アムトラック車内は寒いうえに飯がボリューミーなので、体力に自信のないかたは仕入れておきましょう。アムトラック車内にも売店がありますが、薬はないようだったので。
そして車内はとても乾燥するので(空調がガンガン入っているうえに標高が高いところを走る)、リップクリームやハンドクリームなどがあると助かります。
またスリッパかサンダルがあるとかなり楽です。これは必須に近いアイテムなので、日本から持っていきましょう(おすすめはサンダル)。
アムトラック・メトロポリタンラウンジへ
寝台車とビジネスクラスの利用者はアムトラック・メトロポリタンラウンジが使えます。
チエックインカウンターの先を曲がったところに階段とエレベーターがあり、迷うことはないと思います。
入室したら、カウンターのおばちゃんにチケットを見せます。
おばちゃんがいなければそのまま座ってしまいましょう。あとで「スリーパー(寝台車)の客か?」と聞きに来るので、スリーパーだといえば大丈夫です。
先述のように、ここはスリーパーかビジネスクラスの乗客しか入れないので、アメリカレールパスで旅行中の若い男の子たちは追い返されていました。
(ビジネスクラスはパシフィックサーフライナーに設定されているようでサウスウエストチーフにはない模様)
ラウンジの中はこんな感じです。あまり広くはないのですが、満席になることはありませんでした。お客さんは殆どがサウスウエストチーフの利用客ですね。
そして乗客の90%はお年寄りです。1000ドル近く払って、3日かけてロサンゼルスからシカゴに行ける人なわけですから、リタイアしたお金持ちばかりなのでしょう。
ほとんどはご夫婦、みんんな明るく社交的、ものすごい安心できる空間です。
豊かなアメリカ全開という感じ。
ラウンジにはコーヒーやスナック類、コーラなどが備え付けられています。
まあ、それほど大したことはないです。サウスウエストチーフは発車してすぐディナーなので、胃の小さい食べないほうがよいでしょう。
アメリカ人のみなさんはおじいちゃんでも菓子パンをモリモリ食ってますが…どうなっているのか…。
また受付カウンターの棚には、アムトラックや古い鉄道関係の資料が展示されており、面白いところではプルマン社(アメリカで列車製造や運行をてがけていた古い企業)のタオルや食器などが展示されていました。
KATO製のアムトラックの鉄道模型も展示されていました。これは欲しい…アムトラックショップで売っているようですが、日本でぽちってしまうかもしれません。
発車時間になると声をかけて…くれない!
ネットの情報には「乗車の時間になるとスタッフのおばちゃんが声をかけてくれる」「引率してホームまで連れて行ってくれる」とあったのですが、私の場合はそんなことはなく、おばちゃんが大きな声で「4番列車は9番ホームよ!」と叫んでいるだけでした。列車名ではなく列車番号で呼んでいたので、はじめはなんのことかわかりませんでした。気をつけましょう。
ホームへは自分で歩いていっても、赤い帽子のおじさんが運転するカートに乗っていっても良いようです。カートはお年寄り優先のような雰囲気があったので、私はおばちゃんにホーム番号を聞いて徒歩で向かいました。だいたい5分くらいかかると思います。
いよいよサウスウエストチーフが入線!
9番ホームに到着し、列車を待ちます。隣のホームにパシフィック・サーフライナーがほぼ同じ時刻に入ってくるようなので、間違えないようにします。
というわけでいよいよ入線です。見てくださいこのド迫力!!!
と、2階建て列車に見とれている暇はありません。自分に割り当てられた寝台車の乗車口に並ぶ必要があります。
「入線したら、チケットにある車両番号のところに並ぶべし」とネットには書いてあったのですが、どこを探しても自分の車両番号430番がありません。
困り果てて近くのスタッフさんに聞いてみたところ、330番の前に案内されました。なんでやねん。
もしかすると、はじめの1桁は関係ないのかもしれません!
(乗車記その2・アムトラック初乗車でアテンダントさんとご挨拶編につづく)
アムトラック・サウスウエストチーフ号乗車記(2019)
サウスウエストチーフ号乗車記 1
サウスウエストチーフ号乗車記 2
サウスウエストチーフ号乗車記 3
サウスウエストチーフ号乗車記 4
サウスウエストチーフ号乗車記 5(終)