金正男暗殺事件の現場は大体そのまんまだった
偉大なる白頭山血統の長子・金正男兄貴が暗殺されたのは、2017年2月13日のことでした。
事件自体は完全に風化しており、今や北朝鮮は平和な友愛の国として日本の論壇から大絶賛を受けていますが、事件自体は確かにありました。
忘れられてゆく金正男兄貴を偲んで、受難の地・クアラルンプール国際空港第2ターミナルに訪問し、慰霊をかねて事件現場めぐりをしてきました！
事件は第2ターミナル（KLIA2）で起こった
クアラルンプール市内から空港鉄道で30分ほど飛ばして、終着駅であるクアラルンプール国際空港の第2ターミナルに到着です。
広い空港なので、事件現場を探すのは大変かな…と思ったのですが、事件からまだ一年少しと時間が経っていないせいか、当時から改装も何もされていないようで、監視カメラの映像をたよりに歩くと速攻で見つかりました。
チェックイン階（3階）の案内カウンターに向かって右、手前から2つ目の柱を囲んでいる、チェックイン端末の群れが暗殺者の襲撃地点です。
動画を見ていただいてもわかる通り、記念碑的なものもなければ、写真を撮っている人もおらず。完全に事件は風化していました。
そして、どうして金正男兄貴のような大金持ちが（LCCメインの）第2ターミナルにいたか、ということですが、クアラルンプールから彼の自宅があるマカオへは、エアアジア以外は直行便を飛ばしておらず、金正男兄貴は渋々（？）こちらを使うことになったようです。
というわけで、金正男がマカオに移動する日さえ判れば後は近くで待ち伏せるだけで、襲撃は大変容易だったと思います。
また同じ理屈から、彼が攻撃を受けたのは、この柱のエアアジアの端末の前だと推測できます。
金正男兄貴絶命の地へ
VXガス攻撃を食らった金正男兄貴は案内カウンターでクリニックの場所を聞き、そちらへと移動します。
こちらはターミナル2階の奥、大時計（行き先とかがパタパタ変わるあれ）に向かって右手側にあります。けっこう奥まった細い路地で、こちらは襲撃地点と違って、探すのに骨が折れました。
なんだかんだで事件現場から200～300mは歩いたかと思います。
VXガスを食らってからこれだけ移動するのですから、白頭山の血というのはやはり特別なのだなと思いました。
金正男兄貴は十分な手当を受ける間もなく、この椅子で絶命しました。
一番左側だそうです。
椅子が当時と同じものかどうかはわかりません。
動画にある通り、医務室前にはマッサージ椅子があるのですが、一時は不謹慎な韓国の観光客が、この椅子に座って死んだ金正男ごっこをしたりしていたそうです。
いつかはみんな金正男兄貴のことを忘れるのでしょうが、日本人はディズニーランド行きたかったんや事件などで色々と関わりがあったので、ずっと心に留めておく人も多くいるでしょう。
そっと手を合わせて、第2ターミナルを離れました。
追伸。
金正男兄貴が暗殺される数年前、身に危険が及ぶからという本人の反対を無視して「父・金正日と私 金正男独占告白」という告白本を売り出した、金正男兄貴の死とは何一つ関係ない、完全に正しく一点の誤謬もない東京新聞の五味洋治さんのことを、金正男兄貴は死の間際まで気遣っていたものと思います。
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