浦河駅(JR日高線)は健在といえば健在なのですが…
競走馬のセリ市で静内を訪問したので、せっかくだからと休止になっている日高線(報道ではそのまま廃止濃厚と言われていますが)の各駅を回っています。今回はこちら、浦河駅!
苫小牧からはるかに離れ、もはや襟裳岬に近づいているのですが、浦河町自体がそこそこの規模があるため、駅舎もしっかりしています。
手入れされている跨線橋が泣かせる
浦河駅はアプローチが面白い形をしています。
国道から線路を超えて、少し山側に入ったところに駅があるのです。
上の写真のように、要するに海-街-国道-線路-駅-山、という並びになってるんですね。
日高線が廃止されてバス転換された場合、こうなると道と駅が離れすぎているので、駅舎がバス停として再利用されることもなさそうです。
少なくとも、この跨線橋は残らないでしょう。
この跨線橋の脇にある電柱にもご注目。
昭和12年7月というプレートが貼られています。
マジで!?
前置きが長くなりましたが、そろそろ跨線橋を登ってみましょう。
ご承知のように日高線はもう長いこと休止となっていますが、施設自体は放置されておらず、きちんと手入れされていて、状態はよいです。
こうやって見ると、かなり構内は広いですね。
とはいえ橋脚の位置から考えると線路は多いときで2本だったように思うのですが、どうして道沿いでなく、山沿いに駅舎を作ってしまったのか、首をひねります。
駅の開業当時には国道がなく、当時の生活道路が駅前通りになっていたのでしょうか。
跨線橋の中はこんな感じです。
ぶっちゃけ現役でバリバリやっている飯田線の駅とかより、全然状態がよくて驚きました。
かなりしっかり手入れされているのですが、不思議なことに落書きが放置されています。
むしろ消していない、のかもしれません。
駅が無くなる間際ともなると、落書きにも味が出てきますね。
たとえば、Kさんのことが好きだったのかなとか。
Rくんは元気かなとか。
好きな人の名前を言えなかったのだろうなとか。
MOさん愛されてるなとか。
YTさんはまだこの街にいるのかなあとか。
窓も割れたりしておらず、きれいです。
というわけで、跨線橋の渡って国道側から浦河駅を見ると、こんな感じになります。
風格があって、いい駅です。
駅舎自体も健在なので、もう一度跨線橋を渡ってみましょう。
駅舎の中は本当にきれいで、田舎の秘境駅にあるような、虫が腐ったような(?)変な匂いもありません。
先述のように、駅舎から国道までは跨線橋をわざわざ渡らないといけないので、バスの待合所として利用している人はほとんどいないと思うのですが…そうでもないのでしょうか。
競走馬の街らしく、ちいさな木馬が置かれていました。
駅舎の脇にある花壇もしっかり健在で、もしかすると、今でもそれなり以上に愛されている駅なのかもしれません。
日高本線・浦河駅へのアクセス
レンタカーがオススメですが、札幌から高速バス(高速ペガサス号)が出ており、4時間程度で到達可能です。帯広空港からバスの場合は襟裳岬経由になるためか、6時間程度必要とかなりしんどい旅になります。
また、現地での公共交通手段はほとんどないため、輪行等でないと観光は難しいでしょう。
レンタカーの場合は新千歳からであれば日高道、帯広からであれば天馬街道もしくは襟裳国道~襟裳岬経由となります。どちらの空港からでも最短で90分から120分程度ですが、帯広からのほうがやや近いです。