久々のオーディオ機器はゲーミングヘッドホン!
ゲーム実況をやろうと思い、超久々にオーディオ機器を買いましたのでレポートします。
RAZER NARI ESSENTIALというゲーミングヘッドフォンで、出たばかりの製品です。
RAZER NARI ESSENTIAL公式日本語サイトはこちらから
定位がどうたらといったゲームに必要な部分は誰かが詳しくレポートしてくれると思うので、一介のオーディオマニアとして、ヘッドホンとマイクの音質についてのみレビューしていきたいと思います。ちなみに普段はSTAX、映画のときだけSONY、飛行機や外ではBOSEのQCを使用しています。シチュエーションごとに使い分けるタイプです!
RAZER NARI ESSENTIAL、さっそく開封!
というわけでRAZER NARI ESSENTIALを開封してみます。
箱がデカくてカタくて開けるのに一苦労でしたが、ハサミが必要というほどのこともありませんでした。
箱というよりヘッドホン自体がとにかくでっかいですね!
2.4Gワイヤレス機です。付属のUSBドングルでサイズ感を量っていただければと思います。STAXのヘッドフォンなみの大きさです。
つけ心地はかなり良いです。重量はそれほどでもないですね。かつイヤーカップが大きく、バンド部分も硬さがないので、あまり疲れを感じないと思います。
付属のマイクはノイズキャンセリングではないようです。シースが柔らかいのでグニグニ曲がります。
形はホールドできるので、使わないときだけクイッと上げておくことでがきそうですね。
長さはそれほどでもなく、口の少し横にマウントされる感じです。
全体的な作りも高級感があってよいのですが、ボリューム調節用のくるくる回すフェーダーがスカスカで、ややチャチさを感じました。
スカスカユルユルなので、いきなりボリュームをガツン!と上げてしまうことになるのも注意です。
ボリュームは最初から最大に固定して、パソコン側で操作したほうが良いかもしれません。
ドングルはカッチョいいのですが、大きいですね。2.4GHz帯マウスのドングルなんかより全然大きいです。本体に収納することはできず、持ち運びは面倒そうかなと思いました。
インストールはドングルを挿せば一発です。ソフトは500MB程度で案外大きいですね。
ピュアオーディオ寄り&電池がもったいないのでLED発光は不要という考え方なので、発光系のモジュールは入れずにインストールしてみました。
インストール、メンバーID登録、メール認証と、少し面倒なのですがサクサク進みます。
面白いことに、ゲームブースターという個別最適化のアプリが同梱されていました。
Steamと連携しているのか、ライブラリに入れているゲームを拾ってきてくれています。
ご覧の通り、オープンワールドのRPGばかりなので役に立つのかはわかりませんが…笑
RAZER NARI ESSENTIAL、肝心のヘッドホンとの音質は…?
ヘッドホン部分の音質ですが、PCからブラウザ経由・Foobar2000経由でいろいろと試聴したところ、主に以下のような傾向でした。
エージング前(エージング自体の科学的根拠がどうたらという話はおいておきます)の率直な感想です。
- 高域は抜けが悪く解像感がない。
- 低域は軽くてボンつく。
- 男性女性ともボーカルが痩せている。奥に引っ込む感じ。
- 定位がよいのか空間表現は上手そうで、解像感がないのに案外細かい音がわかる。
- 内蔵アンプやドライバの問題なのかボリュームの大小で表現力が相当に違う。
- ボリュームを大きくすればオーディオ用途としてもそこそこいけるが音圧がしんどいかな…。
- ゲーム実況を聞いてみると意外なほど聞きやすかった。
- テレビCMの音声(YouTube広告)もバランスよく聞きやすい気がする。
という感じで、全体にハイ寄りのボンシャリ。STAXやSONYの高級機と比べるとけっこう寂しい感じでした。
面白いことに解像感が低いのですが、爆発音や金切り音がマイルドに聞こえるため、ここだけはむしろ解像感が高いように感じます。
したがってテレビやYouTube、ゲーム実況はかなり聞きやすいです。
ただし、油がジュワジュワはじける音だとか、そういうのはやたらとノイジーになって、リアリティがありませんでした。
やはりゲーム用途の製品ということでしょう。
また、全体域がイコライザーの天井にはっついてるようなポップスは、音の飽和がほぐれて(マスクされて?)いるのか、逆に聞きやすくなりました。ちょっとビックリです。
70-90年代のポップスには悪くないと思いました。
とまあ、音質にあれこれ文句をつけましたが、ワイヤレスなのは楽!とにかく楽!です。
ゲーム用途なら多少音質が落ちたとしても、こちらのほうが没入感があると思います。
単純にヘッドフォンとだけ見れば音質は2000円~3000円クラスだと思いますが、ゲーミング用途に特化したということなのでしょうか、不満は感じませんでした。
音質についてエージングあとの追記
エージング後の音についてもレビューします。
XLOのバーンインCDで消磁・エージングを1時間ほど行ったところ、急に音がドバドバ出るようになりました。
ボーカルが濃厚になり、ドンシャリからややフラットになったように感じます。
解像度も高くなっていますが、そのかわり高域はややささくれ立ったように思います。
音に粘りはなくリズム感は乏しいのですが、アタックが素軽いので楽しく聞けます。
というわけで、全体的にボンつく・素軽いという傾向はそのままなのですが、普通に音楽を聞けるレベルまで来ました。
ただ、やはり低域に粘りがなく、全体的に音の伸びがないので、純粋な音楽鑑賞の用途には使わないかな…という感じです。
そして需要があるかどうかわからない情報ですが、foobar2000でDSから出せば96kHz/24bitが入るのですが、帯域の問題か遅延しまくりで、バッファをいじっても使い物になりませんでした。48kHz/16bitでは普通に鳴ってくれました!
RAZER NARI ESSENTIAL、マイクの音質は…?
ゲーム配信には必須のマイク音質ですが、GeForce Experience の Shadow Play で録音してみたところ、主に以下のような傾向でした。
- 潤いが無いカサカサした細い音。
- 抜けはない。
- ノイズ感はあまりない。
ということで、よくある安物のヘッドセットよりはマシという感じでした。
男性の図太い声が軽く聞こえるのは良く、何を喋っているか話しやすいし聞きやすいです。
性能なりというより、こういう設計とチューニングなのだろうという意図を感じます。
とはいえ、女性が歌ってみるとか、つややかな声で話したいとかなら、別にマイクを持ってきたほうがよいかもしれません。
マイクと顔の位置関係など、もうちょっと研究してみたいと思います。
購入して2年経った総評
というわけで総評ですが、オーディオ再生機として考えれば音質には不満が残るのですが、使い勝手や高級感のある見た目、何より下品にピカピカ光らないという点が同世代・同価格帯のゲーミングヘッドフォンには無い貴重なものです。
エイジング(バーンイン)をすれば音質もかなり向上するように感じています。返品するかと言われてもしないと思います。
2年間エージングしてみたら…?
そして購入後2年ほど経ったのですが、意外なことに音がドバっと出るようになり、ボーカルも前に出てきました。ただ全体的に中域がダンゴっぽい感じで、ここだけ分解能が足りずに伸びがない感じです。
ただ締まった低域と聞きやすい高域はかなり好感の持てるもので、いいヘッドホンだなと思います。
RAZER NARI ESSENTIALを5段階評価!
音質:★★★☆☆→★★★★☆
エージングで使えるレベルまで来る。2年経過したところ音がドバっと出るようになってきた。
価格:★★★☆☆
15000円ならアリかなというところ。9800円なら絶賛だったはず。
装着感:★★★★☆
疲れにくく、耳あたりも悪くない。パッドの熱こもりもあまり感じない。
デザイン:★★★★☆
高級感がある外装。妙にLEDが光ったりしないのはグー。
ここからもっとエージングを重ねて、さらに良い音になってくれるといいな、と思っています。つけ心地と便利さは素晴らしいヘッドホンなので、大事に育てていきます!