函館にあった赤線地帯の名残りが消滅する!?
函館の夜遊びの歴史は存じ上げないのですが、函館駅前にはふたつ歓楽街があり、どちらもほぼ廃墟になっています。正確に言うと、消滅しかかっています。
若松町24番地「セキセン」地帯
ひとつめは函館駅からやや北東に行ったところにある、若松町24番地。DEEP案内によると「函館セキセン」と呼ばれ、少し前まで普通にポン引きがいたそうです。ここはかつて赤線だったそうなので、その名残りでセキセンと呼ばれているのでしょう。
ところが現在はごらんの通り。大きなホテルが建設中で、24番地は北側の一角を残して破壊されています。
訪問前に遊郭マニアや赤線研究家の方のブログを読み、この一帯をかなり歩き回ったのですが、それらしい痕跡はこの一角にしかありませんでした。ここ数ヶ月で解体工事がかなり進んだようです。
※20番地のほうの「大門あかしや通り」にあった「スナックメロン」「スナック花」も、Googleマップを見ると建物ごと消滅しているようです。
その残されたブロックに、なんとまだ営業中の店がありました。この「なぎさ街」と呼ばれる雑居ビル(おそらく木造二階建てくらいなのでビルではありませんが)の中に、「スナックとも」さんという店が生き残っているようです。
また、画像にあるスナックセリカさん、スナックせつこさんの看板は新しいものでしたので、こちらも生きている可能性があります。が、18時ごろでという時間帯のせいか、全く気配がありませんでした。
※Twitterで地元の方から「この一帯はつい先日まで営業していた。いまは松風町のほうにポツンと(同じような店が)ある」という旨の情報をいただきました。内容未確認ですがご参考まで。
このように、中を見ると電灯がついています。ドアの向こうも灯りがついていたので、営業中ではなくとも、まだ使われている物件でしょう。あまりにも圧が強すぎて中には入りませんでしたが、どなかた訪問してみてください。
(通常の飲食店ではない可能性もあるのでご注意くださいね!!)
なぎさ街の裏側はこんな感じになっていて、これだと完全にアパートです。建物をニコイチにしたか、アパートやアレな用途の建物を雑居ビルに改築したのでしょうね。
この一角も往事は横丁のようになっていたようですが、通り道部分がホテルの工事現場に塞がれており、アプローチがかなり難しくなっています。工事現場がここまで密着しているということは、このスナックというか、この建物自体はもう命脈が尽きているのではないでしょうか。ど根性ビルですね。
スナックの入ったビルもどきの手前は函館市の銭湯組合で、おそらくもう使われていないと思います。従って、件の入ったビルがなくなると、このエリアの歓楽街は完全に消滅ということになると思います。函館の街は再開発が緒についたばかりですが、ホテルが建つばかりで商業施設や飲食店は寂しい印象です。往事の賑わいを取り戻せるのでしょうか…?
函館駅の南側にも歓楽街がある
もう一つ、こちらもほぼ廃墟なのですが、函館駅の東~東南側にも歓楽街があります。
アクセスとしては、函館駅前のラッキーピエロを東に進んだあたりから、松風町の電停のまわりにかけてです。ここは道が舗装されていて、それほど怪しさはないのですが、それだけに駅前の超一等地が寂れているのは悲しいですね。とはいえ生きている店もいくつかありましたので、深夜になると賑やかになるのかもしれません。
北海道はもっと地方のほうが元気!?
函館は街自体が微妙に大きいためか、廃墟化したエリアをあちこちで見かけます。道南の小さな街のほうが、残存者利益があるためか、店が生き残っているイメージです。函館は本当に素敵な街なので、泥臭くてもいいので、力強い駅前の復活をのぞむばかりです。