X-T2の4K動画でドラマを撮ってみました
というタイトルですが、正確にはドラマ撮影の現場でサブカメラとして回してみた、というところです。動画のサンプルは当然出せないので、現場で使ってみた感想をいくつか書いておきます。なお小生、仕事ではスチルしか撮りませんので、動画ガチ勢の方は「ふーん」というノリでお読みいただければと思います。
動作はきわめてスムーズ
動作自体はきわめてスムーズで、スピーディです。100Mbpsの4K動画をフィルムシミュレーションモードで撮影した場合、録画停止ごとに処理落ちで操作不能になるのですが、1秒くらいで復帰できます。ずーっと待たされて、次のカットに間に合わない、といったことはありませんでした(カードはUHS-IのU3なので、さらに高速化できるかもしれません)。
ジョイスティックと三脚の相性がバツグン!
メニューに行って、設定を変更して、戻ってくるという動作もサックサク。新搭載のジョイスティックのお陰で、三脚にカメラを載せての操作が非常に簡単になりました。ムービー用の三脚とデジカメの背面キーって、ほんと相性悪いですよね。
三脚のフネとXF16-55 F2.8とはやや干渉した
カメラが小さいため高さが足りず、三脚のフネをつけるとXF16-55 F2.8の絞りリングが回せなくなりました。今回使ったのはリーベックのそこそこの三脚で、フネを奥の方にずらして装着すれば解決しましたが、雲台固定の三脚や、フネがでっかくてカメラ位置を前端にできない場合は、三脚座のない大型レンズの取り回しで問題が出るかもしれません。ケージに入れちゃったり、ベースをかませば解決すると思いますが、スチルメインだけど動画も撮りたい、くらいの現場では注意した方がよいでしょう。
三脚と液晶モニタはギリギリ干渉しない
同じく、三脚のフネと液晶モニタはギリギリ干渉しませんでしたが、本当にギリのギリなので、勢いよく閉めたりはしたくない感じでした。
三脚のフネを外さないとバッテリーの交換ができない
これは無理でした。残念。写真用や雲台の小さな三脚ならいけるんでしょうね。
バッテリーの持ちはイマイチだが発熱は少ない
これまた、100Mbpsの4K動画をフィルムシミュレーションモードで撮影した場合、途切れ途切れに使って90分ほどでバッテリーが無くなりました。
連続撮影時間はもっともっと短いはずですが、ちょっと持ちが悪いかなという印象。とはいえ、他のカメラに比べて格段に劣っているという気はしません。
なお旧型バッテリーを使っての撮影でしたが、それほどの発熱にはなりませんでした。極端な長回しをしないのであれば、値崩れした旧型バッテリーを買いだめしてもいいような気がします。
↑新型より2000円くらい安いです。互換品なら更に安くて1000円くらいで買えます。
フィルムシミュレーションの動画はやはり面白い!
仕上がりをイメージしつつの撮影になるせいか、撮っている際のノリがいつもと違います。これは、説明してもわからないですね。
なおベルビアやクラシッククロームが「いかにも」な感じで、プロビアやアスティアはステキだけど普通、アクロスは「動画にはちょっと眠いかな」という感じでした。お好みに調整してくださいね。
アイセンサーが反応するとHDMIスルーが落ちる
アホかと思いました。うちの環境(REGZA J10X+Amazon basicのHDMIケーブル)だけかも知れませんが…ネット配信などに使う際は注意です。
HDMI D(マイクロ)端子はやめてほしかった
カメラは問題ないと思うのですが、この規格はケーブルのほうに不良品が多いし、よく抜けるので正直勘弁です。HDMIガードが欲しいところです。
オートのピント合わせは爆速
これは特筆したいのですが、ジョイスティックを使ったフォーカスエリアの設定と、AF-Lボタンによるピント合わせは爆速かつ快適で、本当にラクです。
タッチスクリーンじゃないのか~とも思いましたが、ピント合わせの位置をホールドしておけるので、絵が固まっているカットを何度も撮るなら、こっちのほうが気楽かもしれません。
XF16-55 F2.8との組み合わせは良好
4Kの解像度にレンズがついて行くか、という話ですが、XF16-55 F2.8でまったく問題ありません。きわめてシャープな絵が得られました。静止画と同様、F4-F5.6あたりがピークなのかな、という気がします。
というわけで、ご参考いただければ!