廃虚マニア垂涎の根岸競馬場跡地(横浜競馬場跡地)
根岸森林公園の近くまで行く用事があったので、関東の廃虚マニアの憧れ、旧根岸競馬場(横浜競馬場)の廃墟へ立ち寄ってみました。
廃止競馬場マニアのみなさんにもお馴染み、憧れのモーガン建築が眼前に広がります。
根岸競馬場のスタンドへは、山手駅もしくは根岸駅から歩いて15分くらいでしょうか。根岸森林公園の離れみたいなところにあります。
根岸にあるのにヨーロッパ!
見た感じ、根岸競馬場のスタンド周辺だけ完全に欧米ですね。明治期の日本人が憧れたものが、戦争を経て、廃虚になって実現したような、不思議な感じを受けます。
残念ながら競馬場の施設自体は立ち入り禁止になっており、コース部分も米軍の施設になっているため、脇に造成されたバスケットコートから眺めるしかありません。
写真では大きく見えますが、はっきり言って小さいスタンドです。三条競馬場や帯広競馬場よりちょっと大きいかな~というくらいで(言いすぎ?)、現代ではせいぜい地方競馬レベルでしょう。
と思って調べてみたところ、かつては二等観覧席などもあり、収容人数は16000人を誇ったそうです。それならかなりの大きさですが、現代の中央競馬をやるのはしんどそうですね。ローカルの裏開催なら何とかというところですが、横浜なのでローカルというには場所が良すぎるようにも思います。
根岸競馬場は長らく廃止でなく、休止競馬場という扱いだったのですが、米軍から周辺の土地や施設が返還されはじめた1969年の時点でも、ここで中央競馬を開催するのはしんどかったのではないでしょうか。
やはり競馬場としての命は戦争の時点で尽きていたのだと思います。
自然倒壊も!?劣化の激しすぎる施設
ズームレンズを持って行ったので、施設そのものをググッと寄って見ていきましょう。
もう、ボロボロです。廃墟というより残骸に近いという印象。
そしてご覧のように、屋根や階段その他が崩壊しているため、空中に突然ドアがあったりします。これが、なんとも不思議な感じですね。
そのドアもトタンで塞がれているのですが、管理が行き届いていないのか、侵入者があるのか、あちこちに穴が空いています。
簡単に入れちゃいそうな場所もあるのですが、ちゃんとフェンスと監視カメラがありますので、皆様も変な気は起こされませんよう…。
これだけ穴だらけなので、風雨で中はかなりの荒れようだと推測されます。外壁の装飾やコンクリートの劣化も激しそうですし、普通に危険なのではないでしょうか。
嬉しいことに、窓ガラス周辺の細かな装飾は健在でしたが、ガラスが抜けはじめているようで、部分部分はトタンで覆われていました。そのトタンすら抜けている窓も…。
ここまでボロボロだと、横浜市としては、多額の金をかけて修復するより、正直自然に倒壊して欲しいのではないでしょうか。そんな気がします。
米軍住宅側から撮影できるか?
さてこの根岸競馬場の廃墟ですが、正面(コース側)は米軍住宅となっており、入ることができません。つまり、けっこうな文化財なのに後ろと斜めから眺めるしかないんですね。
公園ー米軍住宅ー競馬場スタンド、という感じで、正面から撮影しようと思うと、米軍住宅がかなり直球で邪魔なのです。
そこで公園と米軍住宅のフェンスギリギリを歩き回って、建物の隙間から競馬場の廃虚を見られる、撮影スポットがないか調べてみました。こんな感じになります!
かなり微妙なので、あった!と言えるほどではないのですが、正面から在りし日の根岸競馬場(横浜競馬場)を思い起こすには、十分ではないでしょうか。
撮影スポットは現場に行けばすぐ見つかりますが、草むらの中にある上に斜面になっているので、歩きやすい靴と軍手があったほうがよいと思います。
距離もけっこうあるので、レンズは300mmから400mmは欲しいところです。この写真は300mm相当で撮影しています。
根岸競馬場(横浜競馬場)の廃墟へのアクセス
JR根岸線山手駅・根岸駅から徒歩15分。競馬場の廃墟自体は山手駅が最寄りだと思いますが、米軍住宅側から見るなら、根岸駅をおすめします。タクシーだと根岸駅からワンメーターです。
※単なる公園ですので24時間入れますが、ライトアップなどはないため、夜間は何も見えないと思います。