Kindleで読める、90年代海外沈没日本人たちの暗黒旅行記。

2021年1月31日

90年代海外沈没日本人たちの暗黒旅行記

1990年代にアジアを旅した沈没日本人たちがKindleで思い出を電子出版するようになり、当時の誰も知らないような場所の小さな歴史がデジタルの表舞台に出るようになってきました。Twitterで軽くご紹介すると思いがけない反響があったので、ここにおすすめ作品をまとめておきます。

沈没日本人たちの旅行記

なお、ほとんどの作品はKindle Unlimitedに加入すれば読み放題です。私に好みが近いかたはおそらくハマると思うので、一気にあれこれ読みたい方は加入をおすすめします(月に1、2冊ペースなら入らないほうが得)。

タイ編

ジュライホテル: バンコクの伝説の安宿

バンコクかつて存在したジュライホテルという伝説の日本人宿での生活を綴った私小説的読み物。酒・薬・女に汚染されたジュライホテルで出会った日本人たち・タイ人たちの(下半身も含めた)刹那的な生き様に惹かれる。

落日のジュライホテル: ポムと過ごした12日間

ジュライホテルに滞在する日本人たちにこよなく愛された、アイドルにして娼婦、そしてヘロインの売人ポム(ポン、ポームとも)についての思い出を私小説的読み物としてまとめたもの。どこまで実話かわからないが、タイ人の性状も含めた登場人物の掘り下げが深い。

ジュライホテルのポーム

筆者は1990年代当時にバンコクに滞在しておらず、その幻影を求めて現地取材。ジュライホテルのポムの伝記としてまとめてある怪作。ポムを看取った最後の恋人はやはり日本人だった。彼のその後について考えると泣ける。ポムの死因は多臓器不全ともエイズとも言われているが、この本はエイズ説。

カンボジア編

シックスサマナ 第1号 海外移住促進月間

クーロン黒沢師が編集発行する、カンボジアを中心としたブラックアジア旅行雑誌。児童買春のはびこる村に住み着いた盲目の日本人こと井上さん(故人)、バンコクで3000人以上の娼婦を買った岡本さん(故人)など、日本からはみ出しすぎてしまった男たちの見るに堪えないエピソードが満載。これはこれで歴史だと思う。ちなみに井上さんはクーロン黒沢師のはからいでプノンペンの寺で仏像になっています。マジか。

世界旅行編

珍夜特急1―インド・パキスタン―

バイクでユーラシア大陸を横断する筆者の青春旅行記。とんでもない奥地までバイクで進み、とんでもないトラブルに見舞われる。1990年代当時の日本人宿カルチャーが伺える。驚いたことに実話らしい。メチャメチャ面白いので一気に読んでしまうこと請け合い。ちなみにこの本は暗黒とは程遠い青春物語で、このページでご紹介しているなかでは唯一ダークな感じがしない本(暗部を描いていないという意味ではない)。

araichuu

araichuuって誰?

池袋でMBAを取得後、渋谷で小さな写真とデザインの会社を経営しています。火鍋とポーカーと占いの研究が生きがい。最近、地方競馬の馬主資格を取りました。多文化共生の街・新大久保に住んで15年、地元で大家さんもやってます。国際親善は美味いメシから。詳しくは 運営者情報 をどうぞ。

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Posted by あらいちゅー