三脚が必要と思われがちな夜景HDRですが…
最近は「かっこいい風景写真=広角でHDR」みたいになってますね。
三脚を用意して、じっくり構えてと、大変な作業だという印象の強いHDRですが、なかでも夜景のHDRが一番ハードルが高いと思います。
しかし最近のカメラ、特にX-T2などの富士フイルム機は、びっくりするくらい解像度も高感度耐性もよく、ダイナミックレンジも広いのです。もしかしたら、手持ちでも夜景のHDR撮影ができるのではないでしょうか?
渋谷のセンター街くらいなら手持ちでも全然オッケー
というわけで、さっそくFUJIFILM X-T2 + XF16-55mmF2.8の組み合わせで実験してみました。その成果がこちら!
FUJIFILM X-T2 + XF16-55mmF2.8 R LM WR
※RAWで撮影。現像はAdobe LightroomのHDR合成を使いました。
いかがでしょうか。スーパーいい出来の写真だとはいいませんが、十分にHDRっぽい絵になっているのではないでしょうか。手持ちで十分に夜景HDRがやれるとわかったところで、撮り方をご紹介したいと思います。
手持ち夜景HDRの撮りかた
特に難しいことはありません。
カメラをRAW撮影モード、絞り優先AEにして、ISOを3200から6400にセット。絞りはF4からF5.6程度に合わせます(渋谷センター街のような光線状態とコントラストであれば、これで十分です)。さらに暗いところでしたら、F2.8でも問題ないでしょう。
そしてカメラのドライブモードをAEブラケットにし、+2 +0 -2の3枚を撮影するようにします。
気をつけなくてはいけないのはシャッタースピードで、+2の写真が手ブレしない程度のスピードを確保します。具体的には、+0が1/400程度あれば、問題ないでしょう。
あとはLightroomなどの現像ソフトに持っていって、自動でHDR合成をして、軽く露光量などを調整すれば出来上がりです。このあたりは各自、お好みのソフトで。
FUJIFILM X-T2 + XF16-55mmF2.8 R LM WR
※RAWで撮影。現像はAdobe LightroomのHDR合成を使いました。
というわけで、案外あっさりと「いかにも」なHDR撮影をすることができました。技術の進歩、すごいですね。NEX-5のオートHDRにもかなり驚きましたが、手持ちでここまで綺麗にHDR撮影できる時代になっているとは!
レンズに手ぶれ補正はなくても大丈夫
シャッタースピードが稼げているからか、広角だからか、手ぶれ補正のないFUJIFILM X-T2とXF16-55mmF2.8 R LM WRでも、まったく平気でした。
とはいえ、なるべく明るくて、画質の良いレンズを用意するのがいいと思います。富士ユーザーの方は、XF16-55mmF2.8なら安心です。これから買うという人は、標準レンズとの値段差がそこまでではないと思うので、こちらを勧めたいと思います。
カメラはソニーでもニコンでもキャノンでもいいと思う
カメラ本体に関しても、べつにフジのカメラでなくても、最近のデジタル一眼なら同じように撮れると思います。
FUJIFILM X-T2 + XF16-55mmF2.8 R LM WR
※RAWで撮影。現像はAdobe LightroomのHDR合成を使いました。
問題はAEブラケットでプラスマイナス2の設定ができないカメラで、これは少し苦しいと思います。実験してみましたが、プラスマイナス1では、いまひとつHDRっぽくなりませんでした。Photoshopの疑似HDRのほうがいいかな、というレベルです。
今回の使用機材について、一応アマゾンへのリンクをつけておきます。ご参考まで!