磐越西線・上野尻駅近くに大きな廃鉄橋があるのはご存じでしょうか?
google mapsの航空写真でもハッキリと見える、とにかく日本最大級ではないかと思える廃橋です。
駅から上野尻ダムのほうに車で5分、徒歩ならおそらく20分ほど進むと、鉄道橋のような巨大な旧柴崎橋が目に飛び込んできます。
今回はその付け根(?)まで進入して、ため息が漏れるような幻想的な様子を撮影してきました。
※駅側の岸からは藪が深くアプローチできないため、対岸側に回り込んでください。対岸側からは容易にアプローチすることができます。
付近住民もまだいるのに、どうしてこれだけの橋が廃橋になってしまったのか?
廃橋業界の有名人・ヨッキれん様の調べによると、ここは「上野尻ダムが昭和33年に完成した事に伴い廃止」とのことなので、
- 上野尻ダム完成以前にすでに架橋されていて、
- 近隣住民にも利用されていたが、
- ダムが完成すると同時に、ダムの突堤自体が橋の役目を果たすようになったため、
- 管理が放棄され廃止された。
といったところではないかと推理しています。また、同レポートで西会津町の町史を紐解かれているのですが、そこには
阿賀川の渡船は犠牲者もあって、柴崎橋の架橋は長年にわたる地域の悲願であったが、ようやく昭和8年12月16日で2年計画の事業として県会を通過した。架橋は、同11年5月に着工、同13年6月に竣功し、7月には完成祝賀会が催された。その工賃は9万8543円、様式は鋼構橋(プラット・トラス)で、延長は144.4m、幅4.35mである。
とあり、この旧柴崎橋は昭和13年生まれ、昭和33年に廃止と、その異様に似合わぬ短命橋であったと言うことが解ります。
この橋を見るためだけに、上野尻に行く価値ありです。上野尻駅の駅舎もフォトジェニックなので、東北復興支援!ということで、みなさんも写真を撮りにいきましょう!
でも、くれぐれも渡らないように…!
そうそう、HDで撮影した動画もどうぞ。