遊郭・赤線・青線ファンにはたまらない「カストリ書房」
東京一の大風俗街、吉原。
その中に小さな古本屋さんがあるのはご存じでしょうか。
遊郭や性風俗関連の書籍を専門に扱う、カストリ出版という出版社の直営書店「カストリ書房」があるのです。
鬼怒川の赤線地帯跡を歩いてから遊郭ファンになってしまい、前々からこの書店を訪問してみたかったのですが、吉原が陸の孤島すぎて、なかなか行くチャンスがありませんでした。
今回はタクシー代が値下げになったということで、待乳山聖天参りのついでに吉原まで足を伸ばして、念願の訪問を果たすことが出来ました(ちなみにタクシー代は待乳山から540円くらいでした)。
遊郭関連の復刊書や性風俗関連の新刊も色々ある
マニアックな上に場所が場所なので、他に客はいないだろうと思ったら、驚いたことに先客がいらっしゃいました。
韓国・ソウルの588(清涼里、オーパルパル)と呼ばれる売春地帯の写真集を買いにこられたようで、店主とあれこれトークされていました。濃いなあ…。
古本屋と書きましたが、カストリ書房さんの新刊書や、復刊本、遊郭グッズなども売られています。
特にグッズは意外なほど充実していて、各種遊郭書を豆本にしたものや、「吉原ソープ」なんていう石けんもありました。
今回購入したのは、「全国遊郭案内」の復刻版。
うらぶれた地方都市を訪ね歩くのが好きなので、これを片手に旅に出てみたいと思います。
そして「陸軍と性病」という、膨大な一次資料をもとに、日本陸軍と性病との戦いを紙上再現した本も購入しました。
これはカストリ出版の刊行物ではないのですが、カストリ書房での購入特典(?)として、戦時中のコンドーム「突撃一番」の復刻版をいただきました。
さすがにゴムは現代のものですが、ケースは当時のものを(ややサイズを大きくして)復刻してあるそうです。
ちなみに店主さんによると、当時のコンドームは現代のように潤滑油が密封されたウエットタイプのものではなく、ゴムサックが適当に丸まって、ケースに突っ込まれていたそうです。
うーん、役に立つかわかりませんが、勉強になります。
あとは特殊な鑑札のキーホルダー。
これはポーカーの時に、カードプロテクターにしようかな。
遊び心がありますね。
カストリ書房やカストリ出版に関するブログ記事を見ると、不景気と性産業がどうたらとか、サブカルチュアとコンテンツがどうたらとか、なんだかやたらと敷居が高そうなのですが、普通に廃墟探索や町歩き、歴史散歩的な楽しみかたが出来る、懐の広い本屋さんだと思います。
せっかくなので、吉原に残る遊郭の遺構や、カフェー建築も見て回りましょう。
というわけで、次回につづく!
カストリ書房
〒111-0031 東京都台東区千束4-11-12
営業時間:10〜19時
定休日:なし(臨時休業あり)
クレジットカード使用可
アクセス:
- 浅草駅などから都バス(上46・草64系統)で吉原大門バス停下車
- 地下鉄日比谷線三ノ輪駅から徒歩15分弱
※バスは本数がそれほど多くないので、三ノ輪駅から徒歩かタクシーをオススメします。